生活に疲れた夫の姿に抵抗感をもっていた彼女。嫌っていたのは、夫ではなくて、見て見ぬふりをしている自分の事だと分かって驚きで笑えた!仕事と家庭の両立に疲れ、職場に居ては、家のことを気にし、家に居るときは、職場のことを気にするから、イライラが止まらなかったと気づけた。自分を知ることがどれ程の事なのか、システムの理解は、無気力で動けなかった彼女に活力を与えた!
『自分自身を知る〜目の前に情報はあった!〜』
(Sさん 40代女性 山口県在住)
私はミロスウィズダムマスター(MWM)コースを受講するも、暫く動き出すことが出来ずにいました。
その間、私は生活することや仕事をこなすこと、家事や子育てや家計のやりくりなどに追われていました。生きることだけに必死だったのだと思います。
『無気力』という言葉が相応しいほどに、MWMコースの目的である、『自分自身を知ること』に向かうことを出来ずにいました。
1年2ヵ月ぶりにスクールを再開するきっかけを得られたのは、林幸司&康子講師のワンデイコースを受けてからでした。
不思議と自然に「MWMコース、また行き始めよう!」という感覚になったのです。
スクールを再開してからのこと。講義とカウンセリングの回を重ねる毎に、私が観ている世界が変わり始めたのです。
カウンセリングでは、私の話を自分の話として聴いてくれる講師の姿に感動すると共に、その姿を今度は私もコピーしました。思えば目の前を他者だとして、相手の話だと思い込んで聞いていた聞き方が、大きく変わり出していました。
次のカウンセリングでは、顔も見たくない、同じ空間にいられない程の夫への嫌悪感を表現していました。苦虫を噛み潰したような生活に疲れた彼の姿に、大きな抵抗感を持っていたことを改めて自覚しました。
私はずっと夫のことを嫌っていたのだと思っていました。
それが・・・なんとなんと!
嫌っていたのは夫ではなく、自分のことだったと気づかせて頂いたのです。もう、笑うしかありませんでした。
本当は、ずっと目の前に見ていた自分を嫌っており、それを自分だとは見ないようにしてきたのでした。システムを理解するとは凄いことでした。
システム無しでは、生きることに無気力で、自分にも相手にも興味がなく、部屋の片付けや、目の前のペットボトル一つ片付けるのさえ、ゴミ一つ拾うのさえ、私は億劫がっていました。
それらを、いつも横目で見ながら、見ないふりをし、仕事に出掛けていたのでした。
目の前に置かれたもの、それをちゃんと見ていないのも自分でした。そこに自分を知るチャンスがあったのに、見られていない、知ることをしなかったのも自分でした。
実践する気の無かった私はカウンセリングで
「どうして私は、コップ一つ洗えないのでしょうか?」と尋ねていました。
自分のことなのに、他者に尋ねてばかり・・・
思考が知りたがっているばかりで、行動に移せない私を始めて知れた瞬間でした。
講師は一言、
「なぜ?と聞く人は実践する気がないのよ。ただそれだけね。」と。
「・・・・」
実践する気が無いから『どうして?なぜ?』と思考が知りたがっているだけなんて!ビックリでした。
カウンセリングがはじまるまでは、重かった体でした。思えば思考が重たかったのですね。
なぜ?
どうやって?
どうしたら?
出来ない!
でも、無理!
嫌だ!と・・・
考える、悩む、抵抗する、判断する、質問する。全部が思考でした。これでは体も重たくなるのは当たり前でした。
カウンセリングが終わった瞬間。
『あれ?体が軽い!』・・・笑いしか出てきませんでした。
講師も笑っていました。
一緒に笑ってくださった講師との温かな空間の感覚を、そのまま自宅に持って帰りました。
カウンセリングと講義を経る毎に、私は重い鎧を一つずつ脱ぐように、軽くなっていきました。
MWMコースのカウンセリングで、私が嫌っていたのは夫だと思っていましたが、嫌っていたのは、実は自分だったと知った日のことです。
帰宅すると・・・昨日まで、顔を見るの辛く、同じ空間にいることもできなかったあの苦虫を噛み潰したような顔をした夫が、なんと!すっかりご機嫌で、元気になっていたのです!!
『やはり!自分の顔を見てたのかー!!』
簡単に変わってしまったパートナーの姿に私はミロスの実践の凄さを実感せずにはおれませんでした。
この時のカウンセリングで教えてもらったこと。
それは『一つ一つを丁寧に観ること、ただ知ること、そして受け入れること』でした。
それを淡々とすることをお題として頂き、帰ってきました。
意識新たに!目の前のコップ一つ、ゴミ一つから観ていこうと決めて、ただただやってみました。
一つ一つに集中すると、洗い物が・・・洗濯物が・・・淡々と片付いていきました。とても不思議でした。
さっきのカウンセリング迄、あんなにも、たった一つのコップを洗うことさえも億劫だった私だったのに、今の私は!?五人分も楽々でこなしているのです。
こうしていると、今度は食洗機が壊れてしまいました。
『ほう・・・』
三次元の対応ならは、メーカーに電話をして直してもらうところですが…。
『これで、ますます一つ一つを、観ることができる』
とばかりに食洗機が使えないことを受け止めました。
これまで食洗機で洗っていた食器の一つ一つを手洗いすることに淡々と専念をしてました。今食器を洗うこと。今にいるだけ。今目の前に在る一つをするだけ。
すると・・・食洗機で洗っていたときよりも食器がピカピカになっていました。それを見ると又々気持ちはルンルンに変わり、更にどんどん片付いていきました。
そして何よりも体も超軽いのです!!
自分の目で見て、知って受け入れることを始めてから、私は過去、こんなにも効率に傾いて、『一つ一つ見てなかったんだ・・・』と分かりました。
今に存在してちゃんと見れば、こんなにも輝くんだ!!と感激しました。
驚きしかありませんでした。
今まですべてマイナスな感情や気持ちで見ていた為に、ちゃんと見ることもしないで横目でスルーしていたゴミやほこりを、ちゃんと見た瞬間に、ただただシンプルに『あっそうなんだ』で拾う、捨てることを淡々とすること。
気づけば、私の空間が綺麗になっていました。すると、家族もご機嫌でいることが増えていました。実践して初めて知りました。自分がどんなに今に生きてこなかったかを・・・
仕事と家庭の両立に疲れ、生活感に追われていたときは、職場に居ては、家のことを気にしていました。家に居るときは、仕事のことを気にしながら、イライラし、イヤイヤ家事をしてきたんだなあと思いました。
『時間がない!』が心の中の口癖で、いつも何かに追われるように、今に寛ぐことを忘れていました。
それを教えてくれたパートナーの姿や部屋の散らかり。
今はそのことが本当に愛しいとさえ思い始めていました。こんなにも本当の自分自身はいつもいつも、伝え続けてくれていたのですね。
MWMコースはもう終盤にきています。
思えばMWMへなかなか動けず、立ち止まっていたのは、思考に縛られ意欲力を失っていたからでした。
生活と仕事と子育てに疲れた夫の姿や、散らかった家の状態や夫婦関係、親子関係、見るもの全てが意識である本当の私を知るためにあったものでした。
本当の私に出会えてから驚くほど軽くなり明るくなりました。
そして、こうして表現している現在、当時の生活に追われていた自分を観ては、その時の自分に声をかけている感覚です。
カウンセリングを受講している自分を。部屋を片付け始めた自分を。距離感が無くなっていく私達夫婦を・・・あの時もあの時も、現在の私はずっと見守っていたことに目覚め、表現している間にも感謝で涙が溢れてきました。
今 ここに在る私に、そして全てに感謝です。